硫黄島と大名筍

IMG_8978

硫黄岳の麓に実る筍
独自の収穫リズムを刻む硫黄島

三島村の大名筍の特徴は、アクが出ないことです。

そのため湯がかなくても料理ができることが最大の強みです。

三島村の三島の中でも、硫黄島産の大名筍は、サイズが大きくはないが、水っぽくなく美味であると多くの人が口にします。

硫黄岳の地熱エネルギーが作用しているのか、島のごく一部では竹島の収穫時期よりも2ヶ月も早い2月の下旬に筍を取ることができます。

地熱の他にも、地面がふかふかし水分を含んでいる土地かどうかや、日照時間でも筍の品質が変わるとされ、硫黄島だけを見ても様々な筍スポットと、味覚があるそうです。

技術の伝承と、商品力が課題

村で「筍取り名人」と言われる方にお話を伺うと、「道路を整備したから良い筍が取れなくなったとも言える」と言います。

美味しい筍が育つ条件は、日を入れ過ぎないようにすること。

筍の収穫方法や、山による微妙な違い、品質の見定め方などは、もともと先輩と一緒に山に入り、直接伝えられ、引き継がれていた技術です。

適切な整備と技術開発で可能性はある

DSC_0704
生の筍の市場価値は高いため、産業として持続可能な状態にするための試みが期待されています。

従来の出荷方法にかぎらず、島で皮をむいた状態で出荷したり、加工品にしたりという道が考えられるでしょう。

筍を採りすぎるという問題にしても、「次のシーズンのために竹を育てる」という認識を合わせたり、山ごとの特性を利用し、育てる山と採る山を年ごとに分けたりすることも検討されています。

「筍の王様」と呼ばれる大名筍の中でも、特にアクがなく、美味とされる三島村産のものだからこそ、持続可能な産業として発展することに向けて、動き出しています。